こんにちは。ササキタクマです。
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よろしければご覧ください。
「ひみつの小部屋」ということばを ichiru のSNSで頻繁に見かけると思います。
定期的に説明をしたりするのですが、短い文章ではうまく伝わらず、怪しい部屋を用意しているいかがわしい古着屋だと思われています。
「ひみつ」で「小部屋」です。
疑われてもしかたありません。
怪しさを解くために書きはじめた文章で、余計な不信感を植え付けるようなことを書いてしまいました。
なんで秘密なの?
本当の話をしたいと思います。
ひみつの小部屋は、とても小さいけれど、
とてもわくわくする場所です。
ichiru の建物と、お隣の古民家との狭い路地を進んだところに小部屋の入り口があります。
(現在は店内の壁を開通させて繋がっている為、外からの入店はできません。その為、ひみつではなくなってしまったのですが、通名として使い続けています。MADE IN JAPAN 以外のものが置いてあるという意味でもひみつです。)
遠い道のりを経て ichiru まで辿り着いた方は
是非ひみつの小部屋にもお立ち寄りいただきたいです。
その部屋にあるモノは、なにか違うの?
ichiru は MADE IN JAPAN のヴィンテージをセレクトしていますが、ひみつの小部屋にはそのようなコンセプトがありません。
かっこいいもの、かわいいもの、すてきなもの、good でグッとくる見ていて楽しくなるものを置いてます。
メンズアイテムが充実しているのも特徴です。
生産国のコンセプトが外された自由セレクトの洋服がぎゅっと詰まっています。
通常、古着屋であまりセレクトされないような洋服もあると思います。
変なものを買い付けたり集めたりすることが、私たち ichiru が得意なことだったりします。
今、ichiru がメインで取り扱っている洋服は、私たちが20年以上前から買い付けていたものなのですが、当時、とても馬鹿にされていました。
そんなものは売れないとか、センスのないものだとか、色々と言われたものです。
流行というなんとも洋服っぽい言葉や意見で、多くの人の知見が詰まった有難いアドバイスだということは理解していましたが、
好きなんだから仕方ありません。
いただいた全てのありがたい言葉を無視して
現在の ichiru が出来上がりました。
一般的な基準に頼りすぎてしまい、じぶんを信じられなくなってしまうと、本当に好きで素敵なものを見逃してしまったり、分からなくなったりしてしまいます。
センスというのは感覚や感性のもので学べるものではない、というイメージがあると思いますが、そんなことはない、と私は思っています。
あらゆるものが積み重なった論理的な思考が
センスの正体なのだと思います。
分かるような、分からないような、やっぱりそれは感性のもののような気がする、というようなモヤモヤをまだ払拭できていませんね。
前提として、これを読んでくれているあなたは ichiru の集める洋服にセンスがあると思ってくれているのだと信じています。
しかし、20年以上前に良くないと言われていたものを集めてできているのが ichiru です。
つまり、今あなたが良いと思ってくれている一枚の洋服は、ある時ある場所である人々がセンスのないものだと感じていた洋服です。
だからこそ、きっと、私が好きだからという理由で集めてきた ichiru という塊が、センスというひとつの解を含んでいます。
過去から未来という現在に立ち、あなたのお陰でセンスある ichiru となりました。
その ichiru が、コンセプトのないよく分からない洋服を再び集め始めた場所がひみつの小部屋です。
この部屋に集められた洋服が、この先の新しい形を作る塊になるのかならないのか、それは、あなた次第なのかもしれません。
変な洋服の楽しみ方
ひみつの小部屋は怪しくはないが変な洋服を置いている、ということが分かりましたね。
その変な洋服をどうやって楽しむのか、それはコーディネートです。
コーディネートというのは、お店で提案をしてもらったとしても、その先毎日必ずじぶんでやらなければいけないものです。
センスが必要です。
しかし、センスを怖がらないでほしい。
正解などはないはずなのに正解だと思い込んだ知識を信じすぎて、じぶんを窮屈なところに閉じ込めてしまっているような洋服の着方をしている人を見かけることがあります。
センスを怖がりすぎて、人を参考にしすぎちゃってることが原因のひとつであるようにも感じます。
じぶんをもっと広い場所へ移してあげたほうが、気が楽ですし、楽しいはずです。
その広い場所とはなんなのか。
柄はとても好みだけど着れないかな、ということもあると思います。
そんな洋服を見て、ぜひじぶんについて色々想像してみてほしいです。
好奇心の種みたいなものが、たぶん、ひみつの小部屋に転がっていて、それが広い場所へのひとつの入り口かもしれません。
じぶんと遊ぶことが、じぶんを信じる第一歩です。
それがコーディネートに勇気を持たせ、日々の積み重ねがセンスとなって形として表されていくはずです。
洋服は着ることだけが目的のものではない、と私たち ichiru は考えています。
古着屋という場所は、ヴィンテージという時間的価値を体験できる場所であるとともに、
探して、見つけて、驚いたりできる場所です。
ichiru のメインは MADE IN JAPAN のヴィンテージですが、それだけではワクワクする枠が狭くなってきてしまいます。
その世界を拡張するひみつの小部屋に、きてくれた人それぞれの楽しみが見つけられるはずです。
なんやかんや言いましたが、やっぱり、
説明するのは無理だから来てほしいですね。
お会いできるのを楽しみにしています。
ではまた。
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