こんにちは。佐々木 拓馬です。私の簡単なプロフィールはこちらです。よろしければご覧ください。
ブランドウォッチングでも言いましたが、古着というカテゴリーに入り込みすぎるとそこに閉じこもって洋服のことがよく分からなくなってくる事があります。そこで今活動中のブランドのものを買って着たり、ショップを定期的にみてみたり、アンテナを張っています。
そうして見たり買ったりしていると、気がつきました。見たり買ったりしているものが ichiru のセレクトに近いぞと。これは結局離れようとしても離れられないアレな関係なのか?私は私に拘束されているのか?こ、怖い!!と思いましたが、大丈夫。落ち着いてください。私も落ち着きますというか私が落ち着きます。
これはじぶんのセレクトがどこかによっていっているというよりも、カテゴリーを取り除いてみたフラットな視線を持った結果なのではないだろうか。良いものは良い、というような。
そういうことをひと言でいうと普遍と表現されます。しかしそのひと言では表現できない部分ってたくさんありますよね。ichiruについてで最後に記したことばに、普遍のひと言では表せない事が詰まっています。
今に続くヴィンテージなどには文化が混じっています。
それと共に丁寧に時間をかけてつくられた日本製の洋服には四季を感じることができます。日本の四季は、とくに歌舞伎や落語、漫画などを代表とする文化の中で叙情的に表現されてきたからです。自然と文化が密接に関係してきた日本独特の雰囲気が洋服にも宿っています。過去の暮らしの 証であるものを認めつつ、それを壊すことなく更新できたなら、そこに新しさを感じることができると思います。 敬意を持って過去を更新して未来をつくれるようなお店があったなら、それが理想です。
前置きが長くなってきました。もう少し頑張ってください。諦めないで。足の震えを抑え込んで。
今回の企画は、ichiru のアイテムと他ショップのアイテムを組み合わせたコーディネートの提案です。
簡単に一行で言えるのにかなり関係ないことを長々と、と思ったあなた、そのとおりです。認めます。
往々にしてお店が発信するコーディネートの提案というのは、そのショップの中で販売しているアイテムのみで行われます。それがまるまる購入した人の個性になる場合もあるとは思いますが、少ないと思います。洋服選び、気に入った洋服と出会うって、そんなに簡単なことではありませんよね。そしてほとんどの場合、じぶんでコーディネートする時は、違うショップやブランドが特に意味を持たすことなく感覚的にバラバラに組み合わさっているものです。それでいいというか、それがいいのです。それこそが本質です。そこを楽しむことこそがファッションなのです。
話を冒頭に戻しますと、ichiru のセレクトしたものと合いそうなもの、古着として出てきたら ichiru がセレクトしそうなブランドって、結構あります。ヴィンテージのワンピースの上に現代のブランドのカーディガンを羽織るみたいなことって、とてもいいですよね。それはまさに敬意を持って過去を更新して未来の文化を作っているという瞬間なのだと思います。
そこで今回ピックアップするブランドはATON (エイトン) です。
ここにしかないもの
自分のスタイルを確立した大人だからこそ着こなせるリアル・スタンダード。
着心地が良いのにツヤっぽい
カチッとしているのに軽い
という、フォルムとコンフォートの妙技。
素材本来の特徴を最大限に生かす工夫や、経験に裏付けされた妥協のないものづくりこそが、
ATON のプライドです。
男女問わずAttitude のある人に、それぞれのスタイルで着こなしを楽しんでいただける
クロスカテゴリーなラインナップで、これまでの”STANDARD” という概念を
アップグレードする可能性を追求します。
毎朝袖を通したくなる服。
ATON
ここにしかないもの
https://aton-tokyo.com/pages/about
かっこいいですが、むつかしいですね。要約すると、たぶん、ずっと着れる良いものを売りますということだと思います。なんだか怒られそうな解説ですね。間違ってたら、ごめんなさい!すっごく良いんですよ、ATON。見ていきましょう。
シンプルですが、素材感がビシビシと伝わってきます。派手ながらの多い ichiru の洋服と相性がいいのはもちろん、ichiru も ATON もどちらも素材負けしないクオリティです。ありなしの話ではないのですが、素材の弱いのもと強いものをコーディネートすると、どうしてもしっくりこない事が多いのです。
ichiru からは沢山入荷しているワンピースを、ATON のカーディガンと合わせてみたいと思います。
ATON のカーディガンをセレクトします。
改めてワンピースをもう一度見てみましょう。
絶対しっくりきます。間違いない。コーディネートされている短めのスカートも良いですが、こちらのワンピースのように着丈の長いもので合わせるとドレッシーでフォーマルな印象がプラスされます。そこにレトロな小花柄がポップさを演出してくれて、かっちりなりすぎないポイントにとどめてくれます。いいバランスで組み合わさり、あまり着る人を選ばないだろうとも思います。
柄に抵抗のある人には、着てみたい好みの柄が見つかった場合、羽織るものの着丈や色や素材の薄い厚いなど、柄のアイテムに対して調整するディテールをお好みで見つけてみることをお勧めします。そういったあーでもないこーでもないという迷いこそが、ファッションの楽しさのひとつでもあると思います。うまく感覚に合った時の高揚は何者にも変えられないことと思います。
本当はもっと沢山のアイテムを合わせてご紹介していきたいところですが、文字数が多くなってきてしまいました。お疲れ様です。入荷のある限りどんどんやっていきたいと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
ではまた。今回はこれにて。
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